これから5回に分けて、興行ビザの「在留資格認定証明書」を手に入れるための申請書の書き方を説明します。申請書の正式名称は「在留資格認定証明書交付申請書」です。申請書の名前が長いので「認定申請書」と省略することが多いです。認定書の英語名は、Certificate of Eligibilityなので、英語を話す人は、エンターテナーのCOEが欲しいです、Eligibilityの申請をお願いします、と言われることもあります。
在留資格認定証明書は、初めて日本で興行ビザを取得するとき、あるいは、スケジュールが終了して一旦帰国して再来日するときに必要な証明書です。
興行ビザ申請に使う在留資格認定書証明書の申請書は、「興行」の書式で合計4枚です。
・在留資格認定証明書交付申請書(申請人等作成用1)
・申請人等作成用2~4 O(「興行」)
★項番1/国籍・地域
・外国人が所持しているパスポートの国名を書きます。重国籍者の場合は、日本で滞在を希望する国のパスポートを使用して下さい。
・中華人民共和国/中国、大韓民国/韓国はどちらの書き方もOKです。
・アメリカ合衆国/USA/米国 アメリカはNG
・台湾は台湾表記でOKです。
・香港の場合、香港特別行政区のパスポートの場合も申請書には中国(香港)と記載しますが、認定書では中国と書かれます。
・香港人でBNOパスポート(British National Overseas)で認定申請する場合、申請書では英国(香港)と書き、認定書は英国となります。
・パレスチナ暫定自治政府のパスポートは、申請書にはパレスチナと書いて、パレスチナと書かれた認定書が発行されます。
表記方法に迷ったら、外務省のサイトを見てください。日本国政府が使っている日本語と英語の公式な国名表記が書いてあります。
★項番2/生年月日、項番3/氏名、項番4/性別
・パスポートどおりに書いてください。
*項番1~項番4に書いたとおりに在留資格認定証明書が発行されますので、書き間違いに注意してください。
*氏名のスペルや生年月日をこちらのミスでうっかり書き間違えても、申請書に書いたとおり在留資格認定証明書が発行されてしまいます。海外の日本大使館・領事館に提出するとき、あるいは日本の空港の入国審査で引っかかる可能性がありますので何度も見直します。
この記事が皆様のお役に立つことを願っています。
お客様と行政書士で力を合わせて、一緒に問題を乗り越えましょう。
第29号
2021年(令和3年)8月17日
執筆者 行政書士 佐藤正文